2012年02月08日

2月神戸での住宅再建の経験を、東日本で生かす!じっくり時間を掛けて自分たちのまちづくりを支援。

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ゲスト:神戸まちづくり研究所 一級建築士 事務局長 野崎隆一さん


■ 神戸まちづくり研究所
神戸復興塾(任意団体、1996年〜)が前進で、2000年に神戸まちづくり研究所になりました。復興塾は、大学の先生、都市計画事務所の方、ジャーナリスト、病院の院長、商店街の商店主などで構成されていました。
1998年サンフランシスコツアーを企画し、アメリカのNPOの視察を行い、NPOを立ち上げました。コミュニティに関わることをミッションにしています。

■ 報告会やフォーラムでできた仲間
阪神・淡路大震災当時は、毎日のように2、3ヶ所で報告会やフォーラムがありました。何回も会う人ができ、仲間が形成されていきました。震災から1年、神戸の震災のことを考え続ける、外部へ伝え続けるために、復興塾ができました。


■ 白地の地域の応援
神戸の復興というと、新長田の区画整理、再開発の話などが思い浮かぶと思います。しかし、95%以上の地域は、そのような事業にかかっていません。自分たちで工夫して復興しなければならない白地の地域なのです。自分たちでやるとなると、金銭的な負担も大きくなります。
当時は、マンションの相談(補修か建て替えか)も多くありました。利権を一つにするための話し合いには苦労しました。こじれきってしまうと解すのは難しく、「当事者で歩み寄って和解へ」という動きが理想ですが、残念ながらそれはできませんでした。

■ まちづくり協議会
地域の人がまとまって、復興、まちづくりを進めていくためには不可欠なしくみです。権利者の集まりなので、生々しい話もありましたね。

■ あいウォーク
震災後3、4年で、基金や助成金がなくなり、自分たちで活動を支える仕組みづくりが必要でした。サンフランシスコのNPOで同じような活動を見て神戸でもやろうと思いました。1999年スタートしました。震災後、同じところを歩いて、「ここまで進んだ」「ここはまだまだや」と確認してもらいたいという思いもありました。


■ 東日本大震災から1週間後/松島町・東松島市
医者、看護師、鍼灸療法士などが多かったですが、ひょうごボランタリープラザのバスで東北に行きました。朝に連絡があって夕方のバスに乗りました。0泊3日でした。
昔、スマトラ沖地震の時にスリランカで見たのと同じような状況でした。

■ 士業団体で相談会
権利書を流されてしまったり、権利者が亡くなっているのに登記を変えていない、というケースも多くありました。相談内容を聞いていると、東北の人って人がいいな、と思いました。行政説明会などにも行きましたが、「今はしょうがない」と落ち着かせるというところはありますね。


■ 「いかに快適に過ごすか」を考える
仮設も12〜13箇所まわりました。今回も神戸と同じように仮設は全て抽選で選ばれているので、地域もバラバラで入居されています。仮設は2年と言われていますが、2年以上住むことを覚悟して、その間どうやってここで快適に過ごすかを考えたほうが良いのです。
神戸では、仮設で仲良くなった人が、仮設が解消になった時に「離れたくない」と言い、一緒に暮らすケースもありました。紹介すると「想像もしなかった」と言われました。
東北の人は大きな家に住んでおられる方が多いですが、「(仮設までとは言わなくても)少しコンパクトな暮らし方も考えていったらどうですか?」というアドバイスもしました。

■ ざくっとした復興計画
行政の復興計画が抽象的です。どう復興したらいいか、見えてきていません。国が制度を作っていますが、全部出揃っていないので、地元もどう決めていいか分からないという苛立ちはあります。これは行政も同じです。
神戸は幸い、元来、都市計画の強さ、区画整理のスキルがありました。しかし、今回の場合では市区町村は「県が決めてくれないと」、県は「国が決めてくれないと」と思っています。アドバイザーが間にいて「今やれるのはこういうこと」と示すことも大切になってきます。

■ 復興は被災者が主役でないとアカン!
「自分たちがどうしたいのか」ということが実現していかないと、被災者に元気が出ません。自分は、被災者の話をじっくり聞き、まとめていくことで、被災者自身が気付いていきます。まずは、住民で協議できる場を作ることが大事です。一つ一つ前に進んでいるところを見ながら過ごしてもらいたいです。
posted by FMYY at 11:27| Comment(0) | TrackBack(0) | ポッドキャスティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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